NF-JLEP Associationでは、フェローを対象としたサポート・プログラム「訪日研究フェローシップ」を実施し、日本への関心や理解を深め、研究を推進する機会を提供しています。
この度、2020年度の受賞者が決定しました。
スシ・ウィディアンティ(インドネシア教育大学 日本語教育学科長)
研究タイトル:「日本企業におけるインドネシア人会社員の日本文化適応」
渡航期間:2か月
渡航先: 茨城大学、日本各地でインドネシア人会社員にインタビュー
ペニー・ベイリー(オーストラリア クイーンズランド大学 日本語講師)
研究タイトル:「日本の美術評論家柳宗悦の古代洞窟寺院についての評論“石佛寺の彫刻に就いて”」
渡航期間:1か月
渡航先: 早稲田大学、国会図書館、日本民藝館など
お二人とも、研究活動と同時に、それぞれのNF-JLEP校で日本語教育を推進しています。
ウィディアンティさんは、以前から取り組んできたインドネシア人の日本の職場での文化適応に関する研究を継続し、「日本語学習者のための異文化コミュニケーション入門」という教材に反映し、研究に基づく参考書もさらに作成しようとしています。長期的には、ウィディアンティさんが担当する異文化コミュニケーション授業の教授法や教材に反映し、日本とインドネシアの異文化理解に貢献したいとしています。日本で働くインドネシア人だけでなく、受け入れ側の日本企業にも役立つような成果を期待します。
ベイリーさんは、民芸運動家として有名な柳宗悦の、美術評論家としての側面に光をあて、海外でまだあまり知られていない彼の美術思想を広めることに貢献します。 “石佛寺”は柳宗悦の民芸運動誕生の原点であり、今回の研究の重要性は、柳宗悦の研究者にも評価されています。ベイリーさんは、本研究での成果を日本語上級者向け翻訳コースで活かしたいとしていて、同時に、初心者向けの日本語教材の改訂にも積極的に取り組んでいます。
ウィディアンティさん、ベイリーさん、おめでとうございます!
NF-JLEP訪日研究フェローシップについては、こちら(大学院生・若手大学教員)をご覧ください。
2021年度の募集は、COVID-19の状況を判断して開始する予定です。
*レジーン・メランシャー・ラデン(インドネシア教育大学 日本語教育学科 修士課程)さんも、2020年度の訪日研究フェローシップに合格しましたが、残念ながらCOVID-19の影響により、2020年4月から予定していた訪日研究は取りやめとなりました。